アンフィルム青年日記

口だけ達者な20代若者が「低品質・大量生産」というスタンスでアクセスを愚直に獲得していくブログ。お問い合わせはunfilmoui@gmail.comまで。


二人のトマ、旅に出る(2016仏)監督セバスチャン・べべデール

「二人のトマ、旅に出る」というフランス映画がネットフリックスで配信されています。この映画の舞台はグリーンランドグリーンランド北極海北大西洋の間に位置する世界最大級の島であり、2013年に公開されたベン・スティラー主演の「LIFE!」のロケ地としても使われたことでも有名です。

●パリから冴えない二人の俳優がグリーンランドへやってくる。名前はどちらもトマ


物語は実にシンプルです。パリで俳優活動をしていた役者の二人が現実から逃避するためにグリーンランドを訪れる。名前はどちらもトマ。二人は演技学校で偶然に出会い、意気投合し、役者の道へ進みます。しかし、現実は厳しく、与えられる役は小粒なもの。そんな彼ら二人が、グリーンランドという、フランスとは全く異なった文化圏で生活し、異文化を体験していくという物語。
涙するシーンはありませんし、大笑いするシーンもありません。ドキュメンタリーのように彼らの異文化体験を淡々と描いています。

グリーンランドという大地の壮大さを活かした映画


この映画にはBGMがありません。基本的には、二人のトマの会話、村人の会話、自然界の音で構成されています。
グリーンランドの壮大さに手を加えずに、そのまま活かしているのが特徴的。グリーンランドではアザラシを一般的に食べられるため、ハンターによるアザラシ狩りのシーンも。射殺したアザラシをその場で解体していくシーンなどはっきりと映されています。「フランス出身の二人の役者を通して、グリーンランドを知る」一言で表すなら、そんな映画でしょう。

●フランス語の良さが際立つ


非常に主観的な点を言えば、「二人のトマのフランス語での会話が心地よい」と感じました。フランス語の何となく抜けた感じ、とでも言うのでしょうか、それがこの映画を作るひとつの要素に感じます。2人の俳優の元々の声質が私の耳に合っただけでしょうか。グリーンランドの静けさとフランス語が非常に心地よかったです。